jackpackerの日記

旅するアーティスト、Jackやで。バックパッカーの土産話、聞いてく?

【旅】弱小バックパッカーの奮闘記 世界一周の備忘録 vol. 13フィリピン

 

前回の記事はこちらー!!

 

jackpacker.hatenablog.com

 

 

かくかくしかじか…

ストリートチルドレンに襲われた次に日のマンツーマン授業で

早速先生に出来事を話してみた。

すると先生は、真剣に話を聞いてくれた。

 

現地の人の間でも、深刻な問題のようだった。

そこでも、やはり同じ疑問を問いかけてみた。

「ぼくはお金を渡すべきだったんだろうか?」

 

先生は考え込んでいたけど、

「どちらでもよかったのかもしれない。」

こう答えた。

 

「Jackがお金を渡さなかったことで、彼らはほかにお金を稼ぐ方法を考えるきっかけを得たし、何より犯罪に手を染めずに済んだ。逆に、お金を渡していたら、そのお金でご飯なんかを買って生きながらえていたかもしれない。」

 

そしてつづけて

もちろん、いいことだけが起こるとも限らないよ。それはもちろんだ。彼らのチョイスがあり、そしてたまたま居合わせたJackのチョイスと一致しなかっただけ。ただそれだけだよ。」

と言ってくれた。

 

もし興味があったら話してみるといいよ。と知り合いの元ストリートチルドレンの方を紹介してもらい、直接お話をする機会を得ることができた。

 

*ここではプライバシーのため名前や詳しい年齢は伏せておく。

 

そこで語られた事実は、あまりに衝撃的だった。

下に教えてくれた話を書いていく。

 

 

 

インドなんかにはカーストっていう制度があるだろ?

身分が決まっているってやつ。実は、フィリピンにもあるんだ。

もちろん、大々的ではないけれど、隠れた文化みたいなもんさ。」

 

わかりやすい例を言おうか?

金持ちの子は金持ち。屋台商の子は屋台屋。

そして…、ホームレスの子は…わかるだろ?

 

そういうことさ。ここじゃ、生まれ持った身分を超えることは

生半可なことじゃないんだ。それどころか、低い身分の者は、

生きることすら難しい。」

 

銃やドラッグは簡単に手に入っても、

まともな飯や信頼できる仲間は簡単には手に入らない。

君も道端で子供がペットボトル

抱えているのを見たことがあるだろう?」

 

ありゃ、ドラッグだ。○○(有名なスポーツブランド)とかの工場にある

靴と底を固定するボンドをいぶしてガス吸ってる。

どうやって手に入れてるかって?

Mafさ。マフィアが子供たちやその親が得た金を奪う代わりにドラッグをやるんだ。

彼らにとって、それはな、報酬なんだよ。」

 

銃なんかの武器だって、

自分たちの身を護るためのものだ。

その”道具”もマフィアから買ってる。」

 

抵抗なんてできないことは、彼らが一番知っている。

彼らの親もそうさ。そうやって生き延びてきたんだ。

だから、自分の子供にそうしてくれてやることにだって、何の抵抗もないぞ。罪悪感もないさ。

彼らにとってそれが当たり前のことだったんだから。」

 

「俺は、やつら(マフィアの下、ギャング)と付き合った。

特別考えがあったとか、そんなんじゃない。

ただ、俺は自分で何か決めたかったんだ。

周りの人間はfollowするだけの人生だった。

 

”仕事”をしていく中でだんだん、自分の見ていた

世界の狭さに気が付いた。もっともっと広い世界がある。

見えてくると、やりたいこともできてくるんだよな」

 

「そこからしばらく金をため、

信頼できそうな人と繋がった。

もちろん失敗も多かったけど。」

 

「ありがたいことに、多くの人に支えられて、

俺は学校に行き卒業できた。そして、就職することもできて

安全に幸せに暮らしている。

 

あの環境の中で、目標を見いだせて頑張れたのは

すごいことだし、人に支えられたのはまさに奇跡だった。

俺は、ラッキーだったよ。

 

「あんな環境じゃ、子供は夢なんか見られない。

昨日遊んだ友達が、守ってくれたが、そして自分が、

明日にはいないかもしれない。

そんな毎日だ。」

 

が、すぐにある。正義すら、信じられない。

俺が子供のころに過ごした環境は、そんな所だったよ。」

 

 「学校や施設にいけない子供もいる。

Jobしなきゃ、金がねぇ。働いてりゃ、時間がねぇ。

他にも理由はある。」

 

「幼いころからおまわりに追われて生きてきた。

当然捕まるやつもいる。

牢屋に押し込められてりゃ、怖い思いもする。」

 

教室も牢屋も、その押し込められる場所だと思っているんだ。

親から離れるのを嫌う子供もいる。

だから、学校にいけないんだ。」

 

「学校がねぇからじゃ、ねぇんだよ。

施設がねぇからじゃ、ねぇんだよ。

それでも、空っぽな”箱”だけはどんどん増えていく。

誇らしげに。」

 

「そんな金の、力のかけ方は無駄だ。

少なくとも今は、根本的な解決にはなっていない。」

 

 

 

「そこで、だ。君ならどうする…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この問いかけに、僕は今でも応えられていない。

to be continued