jackpackerの日記

旅するアーティスト、Jackやで。バックパッカーの土産話、聞いてく?

【旅】弱小バックパッカーの奮闘記 30歩目  世界一周の備忘録 ベトナム

暗く、湿り気があって、

壁が迫りくるように窮屈なトンネルを出た。

穴から出ると、呼吸が自然と深呼吸だ。

 

トンネルに入る前はこちらー!!↴

jackpacker.hatenablog.com

 

穴から這い出ると、「どうだった?」

女性が聞いてきた。僕は、

「まるで息が詰まりそうで…。暗いし狭いので進むのが大変でした。」

そう答えると、

 

「入らなくてよかった…。」

女性はそう答えた。

まったくもって、その通りだと思う。

 

戦時中の人たちはそんな環境で、

様々な恐怖と闘わなくてはいけなかった。

 

響く怒号や悲鳴、漂う血や火薬などの匂い、

外で戦う人たちが帰ってきたのか、敵兵が攻撃しに来たのか。

 

死ぬリスクはこの地下壕にだって付きまとう。

そんな当時を想像するだけでも、胸が苦しい。

 

そのあと軍服さんが、罠について説明してくれた。

落とし穴に竹槍や鉄の針が無数に設置されたモノや、

落ちたら二度と出られない、もしくは無傷では済まないであろう、

ハンドミキサーの先に刃物を付けたような罠が

地面の穴から刃をのぞかせていた。

 

そこから少し進んだところに盛り土がしてあって、

そこから煙が出ていた。「ここで料理をしていたんだ。」

と軍服さんが説明する。地下で料理。

匂いや煙で気づかれないようにする工夫だそうだ。

 

「戦車もあるよ!」とガイドさんが言うと、

男性陣は目を輝かせた。むろん、僕も!

さび付いて、キャタピラもなくなった戦車は、

少しうつむきながらこちらを出迎えた。

 

「乗ってもいいよ」と言ったガイドさん。

耳を疑って僕が聞き返している間に、

他の男性陣はあっという間にその戦車に飛び乗った。

 

「ほら、来なよー」と皆さんが手招きする。

「写真、取ってあげるよ!」とガイドさんが言ってくれたので、

カメラマンを任せた。

 

 

「さすがmade in Japanは規格外だね!!」

ガイドさんのコメントにみんな爆笑!

 

その戦車を後にすると、道端に生春巻きの皮が干してあった。

…昼食の、おいしかったなぁ。

 

そのすぐそばで、面白い展示があった。

「昔、車のタイヤでサンダルを作っていたんだ!!」

とガイドさん。
「でも、足の裏すぐ真っ黒!」と言っていた。

 

このジャングルでサンダルだったのか…!

罠も、服もサンダルでも自分たちで作って

あのアメリカと戦って勝ったのは、驚きだった。

 

「食べてみて!戦争の時、これを食べて戦ってた!」

そう言ってガイドさんは芋っぽいものを僕に差し出した

食べてみると、特に味もしないような

はっきり言って個性のかけらもない芋だった。

 

「これね、キャッサバと言ってね、bubble teaわかる?」

ガイドさんは尋ねてきた。台湾で飲んだやつだ!

「タピオカ!!」

「そう、その原料です!」

 

へぇ、この芋がねぇ…

そうしげしげ眺めて、残りも一気に平らげてしまった。

 

少し歩くと、乾いた破裂音が聞こえてきた。

「銃も撃てるよ!お金かかるけど、やる?」

とガイドさんの問いに、みんなが「うん!」

興味津々に答えた。

to be continued