【旅】弱小バックパッカーの奮闘記 世界一周の備忘録 vol.6 台湾
前回の記事はこちらー!!
旅の話をすると、
え、こんだけしか行ってないの!?
なんて言われることもある。
この台湾の旅でも、観光地らしい場所に行ったものではなかった。
それこそ行ったといえば、夜市と台北101くらいだ。本当に少ない。笑
その代わりに、
街中の乾物屋さんとお話したり、スコールにあったり、空から黒光りする***が降ってきたり…
おっとと、ここで全部話すより、記事にしたらええがな。
前回までのJackの旅は…
世界中のリアルをこの目で見るため、そして世界中にいる友達に会うために旅を決意したチキンな弱小バックパッカーJack。最初の国、台湾で様々な試練に苦戦し、苦悩する。しかし、何とか少しずつ自分の殻を破り、初めて目標を達成した。そんな彼を襲う、新たなる試練とは!?
というわけで、本編始まりますー。
台北101から帰ると、時間を持て余していたので、散歩に出ることに。
初めて自分で建てた目標を達成できたので、なんでもどんとこーい。
無敵状態。
街に出て散歩し始めて20分くらい。
突然、「お兄さん、ちょっと…」
とお店のおばさんが日本語で声が聞こえてきた!!
久しぶりの日本語にウキウキした!少しの警戒心とともに。
「あれれ!?日本語話せるんですか!?」
聞くと、九州と干物の取引をしていて、日本語ができるのだそう。
日本にも何度も来ているようで、話が弾んだ。
ところで、なんで日本人と分かったの?
「顔も立ち振る舞いも違うからすぐわかる。日本人は上品だから」
なんて言ってくれた。うれしい。
でも興味深いのはその人が顔立ちや振る舞いで、外国人だと分かったこと。
それまで僕は日本人や台湾、中国、韓国人の顔立ちの違いなんて、判らなかった。
言われてみればなるほど、確かに違う。
そのあともお店の商品や台湾と日本の関係を話してくれた。
僕も、これからの旅のことを話すと、
「これから旅に行くなら、現地の人のようにふるまうといいよ」
とアドバイスをくれた。
このアドバイスのおかげで、僕は実際、何度もピンチを切り抜けることとなる。
そして、お店の食べ物を少し分けてくれて、
「がんばって。」
お礼を言って、僕は散歩を続けた。
街歩き。日本語でフレンドリーな店員さん、美味しいものをたくさんありがとう!
若いな。ぼく。笑
お店の外に出た瞬間の一歩踏み出した感覚は今までとは違う感覚だった。
なんというか、しっかりしていた。
それまでのふわついた一歩じゃない。
さて、もう少し遠くまで行くか。
歩いていると、道に虫が死んでいた。ぽつぽつと。
台湾あったかいから虫も多いんだ。
そんな風に考えながら歩いていると、建設途中の建物の下に入った。
その途端に文字通りバケツ、いやもはやプールをひっくり返したような雨が!!!
うわぁ…。帰れるんけ?これ。
わなわなしていると、建物の天井に隙間があいていることに気が付いた。
雨漏りしてくるかな…。してくる、よな。
案の定、ピトピトと大粒の水滴が滴ってきた。
台湾名物、スクーターに乗ったお兄ちゃんも雨宿りをしに来た。
彼がカッパを脱ごうとしたとき、僕は異変に気付いた。
何かうごめくものが足元に落ちてきたんだ。
それは、日本では見たことがないような姿をしたGだった。(以下、変異体G)
固唾をのむ僕。
カッパを脱ぎ、さわやかな笑顔で挨拶する兄さん。
うごめく変異体G。
僕は兄さんと入れ替わるようにして、その場所を後にしようとした。
兄さんの横を通り過ぎると背後で、悲鳴が…
「う、うぇぇ…!!!」
振り返ると、兄さんのさわやかな笑顔はそこにはなかった。
雨の代わりに何体もの変異体Gが兄さんに降り注いだからだ。
ついでだから…と言わんばかりに僕にも。
うわぁぁぁ!!!
二人は雨の中へ飛び出して、僕はそのまま宿へと帰った。
ありえんくらいビタビタになった僕を見て、みんなが道を開けた。
そのままタオルと着替えを取ってシャワーを浴びたよ。
変異体Gがしがみついてきた感覚を思い出し、鳥肌が立ち震えた。
こえーよー...
あっついシャワーで洗い流したかった。
部屋に入ると、中国のおじちゃんが荷造りしてた。
この旅、最初のお別れだ。
それまでに何とか覚えた「シェイシェイ、サイツェン。(ありがとう、またね。)」と伝えると、
二カッて笑って、「サイツェン、サイツェン」といった後に、少し考えこんで、
「…さいなら!!!」ってGoodポーズして、またニカッて笑ってくれた。
彼のお気に入りのポーズ。
そうやって、部屋の扉はパタンと閉まった。
ジーンとくるものがあったよ。
この日も、経験の多い旅だった。
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足踏みしていても、前には進まない。
道は、進んだ者の後に続く。
君は、君の道を行け。
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to be continued
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